野村羊子Blog
 日々の思いや行動などを綴っていきたいと考えています。よろしくお願いします。

2008/08/07
今週の動き2008年6月16日ー22日

6月
16日(月)午前・午後 厚生委員会
17日(火)朝 三鷹駅頭市政報告
      午前・午後 文教委員会傍聴
      夜 太宰治賞授賞式
18日(水)午前 調布基地跡地利用対策特別委員会傍聴
      夕 沖縄を考える市民の会 三鷹駅頭ニュース配布
      夜 児童文学を勝手に読む会
19日(木)午前 東京外郭環状道路調査対策特別委員会
      午後 会派ミーティング
20日(金)午前 議会運営委員会傍聴
         代表者会議(待機)
      夜 三鷹市商店会連合会総会・懇親会
21日(土)午後 環境標語表彰式
         MISOPキックオフミーティング 
      夜 外環ネット定例会
22日(日)午後 グローバルグリーンズ報告会

今週のトピック
今年の太宰治賞受賞作品は、「ロミオとインディアナ」。作者は永瀬直矢。授賞式に着ていた彼の黒いアオザイは美しく、それだけに若い人特有の自意識を感じさせられた。
作品もそういう傾向があり、児童文学を読み慣れているわたしには読みにくいものだった。しばらく読み進めれば文体には慣れるのだが、結局何を書こうとしたのかわからぬじまいだった。古墳の謎への迫り方も中途半端で、高校生はこの程度と作者が思ってしまったのかどうかわからないが、物足りなさを感じる。
男女がいれば恋愛と決めつけられる窮屈さは、YA(ヤングアダルト)と呼ばれるジャンル(思春期以降の若者を対象にした作品)にはよく登場する感覚で、恋愛優先主義の今を反映している。本来、思春期はグループでの人間関係を形成する中で、特別親密な関係性をどう持つのかを学ぶ時期のはずだか、恋愛至上主義はグループをとばして、すぐにカップリングする事を強要する。そこに窮屈さを感じるのは当然のことなのだ。だから小説のテーマ・要素としてよく取り上げられることになる。
その窮屈さ、2人の関係の微妙さを描く素材が古墳の謎なのだが、それに引き込まれることはない。ワクワク、ドキドキ、ハラハラを感じないように生きている高校生の感覚をうまくすくったとも言えなくもない。しかし、感じないようにしているけれども感じている、それをどう表現するか。「文学」はそれが勝負ではないのか。その点をもう少し突き詰めてみてほしかったと思う。
最終選考に残った他の作品を斜め読みして、この作品の受賞には納得した。選者の小川洋子さんの「枠が勝手に膨張してゆき‥(略)‥その戸惑いにこそ、才能が秘められていると信じたい。」という言葉に深く頷いた。

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