野村羊子Blog
 日々の思いや行動などを綴っていきたいと考えています。よろしくお願いします。

2008/02/14
ふじみ衛生組合臨時議会

08年2月5日(火)
ふじみ衛生組合臨時議会を傍聴。
管理者説明として、「ふじみ新ごみ処理施設整備実施計画(素案)」が提示された。
ふじみ衛生組合は、三鷹市と調布市とで組織されるごみ処理のための一部事務組合。管理者は三鷹市長、副管理者は調布市長。組合議会は両市議会の各5人の議員によって構成されている。
新ごみ処理施設は、三鷹市役所と東八道路の間に建設予定のゴミ焼却場で、現在ある粗大ゴミ処理施設、管理棟、調布クリーンセンター等を解体撤去後に新施設建設予定。 地上最大35m(マンション11階建て)、地下20m超、南北90m、東西45~60mの建物となる。東南角に100mの煙突。現在東側にある資源化施設は継続使用の予定。

◆建設は公設民営(DBO)方式;民間事業者グループ(コンソーシアム)に設計・建設・運営・維持管理を委託。建設費(所有権)と委託費を組合(三鷹+調布市)がもち、運営主体は民間。環境アセスと同時進行で事業者グループの選定。09年秋アセス終了直後に事業契約締結予定。設計・サービスの提案から事業・施設の維持管理を含め、20年間の長期契約となる。20年後の収支はいかに?
ある議員が、公立病院をPFIで実施したところ、赤字続きで違約金を支払っても解約をしたという例を引いて、経済性ではなく専門性で選定できるのか、と質問していた。専門性と同時に、コンプライアンス(法令遵守・社会倫理遵守)を危機管理能力も見極めてほしい。
今回、当初よりPFIといっていたので、どんなことになるのやら、と思っていたが、三鷹市がやり続けてきた公設民営方式。同じ議員の質問に答えて、コンソーシアムを組ませるところが違う、20年契約が違うという。同時に公設なら補助金を使うことができると説明。

◆容器包装リサイクル法で処理できないプラスティックを焼却予定。
現在、容リ法に適合しないプラスチックは自主ルートで処理している。今回の焼却場は熱回収施設なので、その分を運搬せずに、自分のところで焼却して熱エネルギーとして利用するという。
高温焼却なのでダイオキシンは発生しないと言うが、重金属や塩化化合物の完全除去は不可能ではないか。金属類が残留している可能性のある焼却灰を、エコセメント化し、製品として販売しているが、数十年後「アスベスト」と同様のことが起こらないという保証は誰にもできない。
高炉還元剤などの「ケミカル・リサイクル」と、住宅街の焼却炉で燃やすこととは中身が違うのではないだろうか。

◆熱利用は、まずは発電して自家消費。余分は東京電力に売電。さらに余熱を場外利用。プールや温浴施設などのコミュニティ施設に提供予定としている。
三鷹市は体育館を建替え、健康増進施設=総合スポーツセンター建設の検討に入っている。調布市民も同じ条件で利用できるのだろうか。そのスポーツセンターも含めて民営なら、利用料はどうなるのか?

◆ふじみ新ごみ処理施設整備市民検討会では、調布の委員3名が辞意を表明。何人かの議員がそれに言及し、副管理者(調布市長)の対応を確認していた。
様々な経過の中、トップダウンにしか見えない検討会のあり方に抗議し、組合主導の決定正当化に利用されるのを拒否しての辞任と聞いている。市職員も交えての学習会で確認された3炉という方針が、市長判断で覆されたことへの不信感がある。今後、地元協議会の設置等が検討されているが、本当に住民が納得できる施設建設ができるのだろうか。

◆環境アセス説明会が、広報から開催日までに日程が短すぎるという指摘もあった。行政上の都合による日程設定だったことは否めない。

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